子どものいびきを見逃すな(4)子どものアデノイドは切除してもまた大きくなる
「スギ花粉で春に悪化するというお子さんには、その時期だけステロイド点鼻薬を使うという手もあります」
舌下免疫療法も有効だ。アレルギーの原因物質を含んだ錠剤を1日1回、舌の下に1分間保持した後、のみ込むことで体質を改善する治療法で、「効く子どもでは、半年ほどで効果が表れる」。つまりは、手術以外にもあの手この手で睡眠時無呼吸症候群に対策を講じ、手術対象でない子どもでは、自然とアデノイド・口蓋扁桃が小さくなるのを待つのだ。
鼻に装着したマスクから空気を送り込むCPAP。大人の睡眠時無呼吸症候群では、治療の第1選択肢となるが--。
「保険適用基準が大人と子どもが同一のため、子どもでは超重症でないと保険適用となりません。子どもでも睡眠時無呼吸症候群のレベルによってはCPAPで睡眠時の呼吸が楽になるという報告もあり、私もそのような例を経験しているのですが、残念ながら現時点では、使えるケースはごく限られています」
子どものいびきが気になったら、睡眠障害も診ている小児科か、睡眠専門クリニックへ相談を。(おわり)