4月からワクチン定期接種…帯状疱疹を知る(4)やっかいな後遺症「帯状疱疹後神経痛」にならないためのポイント
帯状疱疹らしき症状があれば、速やかに皮膚科やペインクリニックを受診すべきだ。治療を受けなくても、皮膚症状はやがて快方に向かうだろう。しかし帯状疱疹ウイルスによる神経の傷害の程度がひどいと、「帯状疱疹後神経痛」のリスクが高くなる。「外山皮膚科」(宮崎県日南市)の外山望院長が言う。
「帯状疱疹は、帯状疱疹ウイルスの活性化で神経が傷害されて起こる病気です。だから、ウイルスを鎮めることが治療となり、抗ウイルス薬の投与で沈静化のスピードを速めることができます。しかし、帯状疱疹後神経痛は神経が大きく傷害され変性したことで、わずかな刺激にも過敏となった状態。神経の変性を完全に元の状態に戻すのは極めて困難です」
神経の傷害の程度を最小限にとどめるには、抗ウイルス薬をいかに早い段階で投与するか。もし体の左右どちらかに神経に沿った痛み、紅斑、水疱が見られれば、それが帯状疱疹を疑うサインとなる。
さらに「過去に水疱瘡(水痘)にかかったことがある(記憶になくても不顕性感染ということもある)」「ピリピリ、ヒリヒリ、ジンジン、ズキズキといった皮膚の違和感、かゆみなどがある(紅斑、水疱より先から出てくることが多い)」というなら帯状疱疹の疑いはより濃厚だ。