(4)健康長寿のカギは男女とも「テストステロン」にあり
そして「寿命100年時代に、ポスト更年期男女のフリーテストステロンを検査し、低い人には補充していく健康医療が求められている」と、人間ドック学会に「人間ドックでフリーテストステロン値を測らないのは時代遅れ」との演題を出したが、はねられていた。
フリーテストステロン値を測定しても補充治療ができる医者が少ないというのが理由だった。
名前のせいで誤解が生じるが、女性ホルモンは女性専用ではなく、男性ホルモンは男性専用ではない。人間の性ホルモンの量は生涯でたったのおちょこ1杯程度。さらに女性のテストステロン量は男性の5分の1~10分の1と超極微量である。そのテストステロンが、元気、やる気、生きるパワーを生み出し、健康長寿に重要だとわかってきた。
生殖年代は、子づくりをし、子どもを一人前に育てるために、それぞれの性ホルモンの役割がある。生殖年代、女性は女性ホルモン(エストロゲン)優位で出産・子育てで家庭を支える「内向き」の生理。男性は男性ホルモン(テストステロン)優位で、狩りで食料を得て、敵を排除する「外向き」の生理。その役割を果たすと、性ホルモンは減少していく。