かつては、その先の短い余生を過ごせばよかった。人間以外の動物は、生殖を終えたら死を迎えるのだが、人間だけが性ホルモンが激減した「更年期」以降に、さらに「熟年期」「高齢期」と30~40年の人生が与えられた。
これは試練なのか? いやそうではない。寝たきりにも認知症にもならず健康を維持できれば、元気に楽しく過ごせる幸運な時間にするのも可能だ。そのカギを握るのが男女共に「テストステロン」。まずは一度、男性更年期外来や泌尿器科でご自分のフリーテストステロン値を測定し把握しておくことをおすすめしたい。 =おわり
(監修=田村貴明/千葉大泌尿器科特任助教、医師 構成=熊本美加/医療ライター)