揺れだしてから警告音 “直下型”では「緊急地震速報」役立たず
ギュイン、ギュイン、ギュイン。携帯電話から突然一斉に流れだした警告音にビックリした人も多かっただろう。
25日、埼玉県北部を震源とする地震があり、茨城県土浦市で震度5弱の揺れを観測した。地震の規模はM5.5。東京23区でも最大震度4を観測した。気象庁が関東地方に緊急地震速報を流したため、各地で電信音が鳴り響く事態となった。東京で速報を流すのは、昨年7月以来だ。
「震源地が房総沖や相模沖などの海の方であれば、実際に揺れ出す数分前に緊急地震速報を流すことも可能です。しかし、今回は揺れが始まってから緊急地震速報が流れた。直下型の地震では、緊急地震速報が間に合わないことを証明してしまった形です」(東北大災害科学国際研究所・遠田晋次教授)
■“地震雲”による予知がピタリ
今回の地震の地域と大きさをほぼ完璧に予知した専門家がいる。北陸地震雲予知研究観測所(石川・小松市)の上出孝之氏だ。23日に本紙にFAXされてきた「地震予知」のペーパーでは、発生日時を「23日より11日以内」、場所を「関東地方 茨城県など近県」、震度を「4~5強」と記していた。