地震では寝室を守る…災害別「防災シェルター」の使い方
今月5日にセコムから発売された「あんしん防災シェルター」は、被災地での聞き取り調査や専門家の意見を取り入れながら開発された最新鋭のシェルターだ。長方形の箱型で、定員は2人。木造2階建て家屋3軒分に相当する30トンの荷重にも耐えられるスグレモノ。
また、密閉構造で防水性を備え、津波や洪水で流されてもハッチ(扉)を上にして浮かぶ「自動スイング構造」を採用。内部から携帯電話やGPS端末を使用でき、オプションで位置情報提供システム「ココセコム」も使える。価格は1台税別150万円と安くはないが、評判は上々だ。
「すでに20件以上のお問い合わせがありました。企業とご家庭が半々で、企業は工場、プラント、金融機関などです」(セコム広報担当者)
■津波には空気だまりの原理を応用
津波には、「下部開放型シェルター」も注目されている。洗面器を伏せて風呂に沈めると、洗面器の中に空気だまりができ、洗面器の内部に水が浸入しない原理を応用したもの。
例えば一軒家の屋上のペントハウスをシェルター化しておけば、屋上まで津波にのまれて沈んでも、ペントハウスの室内には空気がたまっているので、津波が引くまで安全にとどまっていられるという寸法だ。