豊島岡女子学園“女子御三家”の一角を崩した小テストと運針
「この四半世紀でもっとも躍進した女子中高一貫校といえば、豊島岡女子学園(東京・豊島区)をおいてない」
こう話すのは、受験業界歴30年を超える大手予備校のベテランスタッフだ。
2020年の東大合格者数は29人。東京の女子中高一貫校「御三家」と比較すると、1994年から27年連続でトップ10入りを続け、20年も85人で全国第3位だった桜蔭には遠く及ばないものの、女子学院(20年33人)とは抜きつ抜かれつのデッドヒート。前年の19年の東大合格者数は豊島岡が20年と同じ29人で、女子学院の27人より多かった。もう一校の御三家である雙葉学園(同8人)に対しては完全に凌駕している。
「東大を目指すような学校ではなかった」と振り返るのは1980年代半ばに豊島岡を卒業したOG。
「私のクラスには、東大を受験する生徒はひとりもいなかった。同じ学校とは思えないほど、隔世の感があります」
■躍進のきっかけは1989年の入試日変更