トカラ列島・群発地震の不気味 南海トラフ大地震で「日本沈没」は起こるのか? 専門家の見解は…
「南海トラフでは、通常、1年に4センチくらいフィリピン海プレート(海洋プレート)がユーラシアプレート(大陸プレート)の下に沈み込んでいます。その力に耐えられなくなると、ユーラシアプレートがはねあがって巨大地震が起きます。その際、海底に堆積していた地層がはぎとられ大陸プレートに押しつけられるように溜まっていくのです。これを『付加体』といいます。日本列島は、火山とさまざまな時期に形成された付加体でできています」(立命館大環太平洋文明研究センターの高橋学特任教授)
■プレート同士の巨大地震が連動して起きるリスクは?
沈没はしないとはいえ、南海トラフと相模トラフなどプレートの沈み込みを伴う地震が連動すれば逃げられない。一度に動くことはあるのか。
「歴史上、プレート全体が一度に動くことはありません。3分の1、4分の1ずつ動く可能性はあります。時間としては、数時間後、2~3日後に起きるケースがありましたが……」(高橋学特任教授)
1854年の東南海地震の約32時間後に、南海地震が発生。1944年の東南海地震の際は約2年後の46年に南海地震が起きている。