春から盛んにPRされる犬の「フィラリア症」血液検査は毎年必要なのか?
その保存方法は食品保存容器などに入れて、フィラリアのシーズンである秋くらいまで冷蔵庫で保管しながら使用していたそうです。いまから思うとかなり雑な保管方法で、果たしてシーズン終了まで薬の効果が保たれていたのかかなり不安が残ります。
そこで「薬の効能が維持されているのか、きちんと調べる必要があるのではないか」と唱える獣医師が現れたことが、春にフィラリアの検査をするようになった始まりといわれます。若い獣医師はこの流れを恐らく知らないでしょう。
ことさら検査の必要性をアピールするのは、飼い主さんに“薬が効いていないかもしれない”と伝えているような気がしてなりませんが、いまの薬はおやつタイプや経皮吸収型のスポットタイプなどがあり、きちんと使用すれば予防・駆虫ができます。
それでも検査、特に血液検査である抗原検査の必要性があるとすれば、シェットランドやコリーなどイベルメクチンに感受性の強い犬種の場合、投薬の危険性を調べるのがひとつ。
もうひとつは、フィラリアに感染して成長した段階で薬を投与すると、アナフィラキシーショックを起こすことがあるため、それを避けるための感染チェックです。