新入社員の5月病より大変? 超ベテラン社員の「抜けた穴」が埋まらずパニック

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 それでなくても新卒の採用はままならない。結局、再雇用のベテランを便利使いして……いよいよ辞めるとなったところで現場はパニック!

「そんなトラブルが生じる原因のひとつに、日本の企業にも広がっている成果主義の弊害もあるように思います」と、生活経済ジャーナリストの柏木理佳氏がこう言う。

「成果主義で競争をあおり過ぎると、全員がライバルと考える社員が増えます。結果を出し続けて自分の身を守るために、既得権とか、培ってきたノウハウやスキルを後進に譲ろう、受け継ごうとしなくなる。自分の存在価値を高めようとして仕事を囲い込んでしまう社員ばかりになると、新人や若手が育たないという悪循環にも陥ります」

“抜けた穴”が大きくなるのも当然か。

「皆が皆、個人プレーに走るのは非効率的、組織全体のパフォーマンスも下がります。職種にもよりますが、ベテラン社員のノウハウやスキルをマニュアル化し、それを共有してチーム力を上げていく。喫緊の課題でしょうね」(柏木理佳氏)

 便利使いなんて発想では、しっぺ返しを食らうことになりそうだ。

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