皮膚におでき、イボが…麻酔下切除や病理検査に誘導する動物病院の狙い

公開日: 更新日:

 ネコちゃんもワンちゃんも、皮膚におできのようなものができて気にすることがあります。当院でも、かかりつけの飼い主さんが「これは何ですか?」とわが子を心配して受診されることが少なくありません。そういうかかりつけの方はよいのですが、気になるのはセカンドオピニオンなどで転院で来られるケースです。

「悪いものかもしれないので、麻酔をして切除した上で細胞の組織を調べる病理検査をお勧めします」

 元の動物病院でよく言われるのがこのセリフ。本当にそこまでのことが必要なのか判断に迷った方がウチに来られます。確かにおできやイボなどには良性も悪性もあり、最悪の場合は、悪性腫瘍のがんです。皮膚にできる悪性腫瘍は病名としてたくさんあり、たとえば悪性黒色腫は、がんが正常組織を侵食するように広がり、1週間で2倍くらいに拡大するので進行も速く、要注意です。

 しかし、複数の病気を含む悪性腫瘍でも、いずれもレアケース。特に10歳未満なら、ネコちゃんもワンちゃんも極めてまれです。最悪の可能性はゼロではないとはいえ、いたずらに「悪いもの」をあおる説明がよいとは思えません。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…