“イヤホンつけっぱ”はコミュニケーション拒絶? ラーメン店主が「やめて」と訴え騒動に…

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 記者は、しばらくしてそば店から出てきた若い男性に身分を明かしつつ声をかけてみたら、「お店にも悪いなとは思ってるんですけどね」と、こう明かしてくれた。

「お昼を食べてすぐ会社に戻りたくないし、かといって、食後にカフェなんて無駄なお金も使えないんで……イヤホンをつけてれば、今どきの若者みたいな感じでスルーしてもらえそうでしょ」

 店側にはいい迷惑だろうが、彼なりの言い分もあるようだ。

「イヤホン依存? 耳が蒸れてカビが生えるなんてネットニュースも読みますけど、つけるのが癖みたいになってて。彼女と一緒の時でも“つけっぱ”のことありますし」と彼は笑っていた。

■耳せん代わりにイヤホン

 明大講師の関修氏(心理学)は「店の独自ルールを守るというマナーに対する理解が足りない若者がいるのも確かですけど」と、こう続ける。

「外の世界を遮断し、コミュニケーションを拒絶なんて大げさなものでもないでしょう。マスクで顔を隠すと安心する若者と同じレベルの話じゃないですか。ただでさえ都市生活はストレスフル。耐性が低い若者は少しでもストレスを軽減するため、雑音を減らす耳せん代わりにイヤホンをつけているのでしょう」

 若者に遠慮しすぎて、「会話できないからイヤホン外してよ」と、諭せない大人たちにも問題があるような……。

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