水道料金の値上げは行政の怠慢か? 埼玉県本庄市は4月から40%増…郊外や過疎地を襲う“負のスパイラル”
■行政や歴代首長の怠慢の可能性
安価に利用できていた生活用水。これからはそうはいかなくなるという。
「老朽化は想定できたことなので、資産価値を維持しているマンションの修繕積立金のように数年ごとに少しずつ上げていくなどの措置が必要だったのではないでしょうか。それをしてこなかったのは、行政や歴代首長の怠慢だったかもしれません。人口が減少し財政が逼迫する中、水道だけでなく公道整備、ごみ収集など生活インフラを維持するため、市民の負担は今後も増していくでしょう」(長谷川高氏)
こうなると、住民を集約させるコンパクトシティー化は避けられないだろう。神奈川県内一、水道料金が高いといわれる真鶴町では、小林伸行現町長が23年の町長選で「水道料金の値下げ」を公約にしていたが、今年7月から約21%引き上げることに。国民の負担は増えていく一方だ。