【実録】地獄のラブストーリー開幕! 米国では二股デートは当たり前? 一線を越えるのはいつなんだ
知っているようで知らない「アメリカ人の恋愛事情」
アメリカ人の恋愛事情って、日本人からするとちょっと理解しがたいところがありますよね。「アメリカ人はオープンで、すぐ付き合う!」なんてイメージを持っている人も多いのではないでしょうか?
でも実際にアメリカに住んでみると、「え、交際するまでそんなに時間かかるの!?」と驚くことが多々あります。むしろ、日本の方が「付き合う」という関係が明確で、アメリカはどこからが正式な交際なのか、境目がふんわりしていることが多いのです。
今回は、誤解されがちなアメリカ人の恋愛事情について、筆者が12年間身を持って苦労したお話しをさせていただきます。
1. 「付き合う」までの道のりは果てしなく長い?
アメリカでは「付き合う」という関係に到達するまでに、いくつかのステップがあります。ざっくり言うと、
デーティング→シーイング→ボーイフレンド・ガールフレンド
という段階を踏むのです。え、なにそれ。そんなの面倒くさくない? と思ったあなた。はい、その通りです! でも、アメリカ人にとっては“普通”なんです。
まず最初の段階、デーティング(Dating)とは、文字通りデートをすること。ですが、日本のように「デート=恋人と過ごす特別な時間」ではなく、「ちょっと気になる相手と2人で楽しく遊びに行く?」くらいの感覚と言ったら、わかりやすいかもしれません。
しかもデーティング期間中は複数の相手とデートするのもOK。なんなら、同じ週に別の相手とご飯に行くなんてことも全然あります。え、浮気じゃん! と思いますよね? でも、アメリカではまだ「付き合ってる」わけではないので、そこは問題になりません。
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2. まだまだ道半ば! シーイングって一体ナニモノ?
デーティングを経て、「お、この人ともう少し真剣に関係を進めたいかも?」となったら、シーイング(Seeing)という段階に入ります。
シーイングとは、「私はあなただけとデートしていますよ」状態のこと。ここまで来ると、基本的には他の人とのデートはしません。が、問題はここから!
なんと、自分はシーイングだと思っていても、相手はまだデーティングのつもりだった…なんてことが普通に起こるのです。地獄のすれ違いラブストーリー、ここに開幕!!
友人のジェシー(20代後半)は、ある男性と「シーイング」の関係になったと思っていました。「彼もお互いにしか興味がないって話したし、もう少しで正式に付き合うかも!」とウキウキ。
しかし、ある日ショッピングモールを歩いていると、なんと別の女性と手を繋いでいる姿を目撃!「え、どういうこと!?」と問い詰めると、「え? だって僕たちまだデーティング中だから…。僕はキミ以外の子とも、もちろんデートに行くよ?」と言われ、撃沈。
シーイングのつもりが、相手にとってはデーティング期間継続中だったという、なんとも切ないエピソードです。その日、筆者の隣に座り、宙を見てぼーっとしているジェシーにかける言葉が見つかりませんでした…。
3. そしてやっと「正式な交際」に到達!
シーイングの状態を経て、晴れて「ボーイフレンド・ガールフレンド」として公認され、付き合っている状態となるわけですが、ここにたどり着くまでの道のりが長すぎるっ。
で、また問題です。「えーっと、私たち、いつから正式に付き合ってる?」と確認したくなるのですが、アメリカ人は「うーん…気づいたらそうなってたかな?」みたいなふわっとした感じで、明確なラインがないことが多いのです。
はい!? そこはちゃんと聞こうよ! とツッコミたくなりますが、自由を重んじるアメリカでは、何事も白黒つけずにグレーのまま進行することがよくあります。
男友達のマイク(30代前半)は数カ月、シーイングを続けた女性に対し、高級レストランで「僕と正式に付き合ってくれない?」と告白。しかし、返ってきた答えはまさかの「ごめん、まだ自由でいたいの」。
え、そんなことある!? アメリカでは「自由でいたい」という理由で交際を拒否されるケースが意外と多いのです。恋愛においても、自分の自由を最優先にする文化が根付いているのでしょう。
ここまできて、きっと皆さんが一番気になるのは、「その間の体の関係って、どうなってるの?」ってとこですよね?
たくさんの宗教や人種が集まる国、アメリカなので一概にはいえませんが、デーティングの後半やシーイングになるタイミングで、というケースが多いように思います。
4. 恋愛は文化の違いが面白い!
日本人の感覚だと、「デートに行く=付き合う可能性がある」と思いがちですが、アメリカでは「付き合うかどうかなんて、まだまだ先の話」。日本で育った筆者も最初は戸惑いを隠せず、「私たち、どういう関係なの? 付き合うの? 付き合わないの!?」と詰め寄ったことも、今となってはいい思い出です(笑)。
アメリカ人の恋愛を理解するには、「デートしてるのに他の人ともデートするの!?」「シーイングって何!?」といった驚きを乗り越えなければなりません。とはいえ、自由な恋愛スタイルに憧れる人もいるかもしれません。何事も白黒はっきりさせないアメリカ流恋愛、あなたはアリですか? それともナシ?
(取材・文=うーか/キジカク)
▽うーか ライターチーム「キジカク」で執筆活動中。アメリカに12年、台湾に2年在住の経験があり、海外ならではの面白い話題を探すことが日課。実体験や友人のエピソード、クスッと笑えるユニークなグルメや驚きのカルチャーなどを紹介しています!最近は愛犬の「ころも」こと、ころちゃんと一緒に様々な場所へ出掛けることに夢中です。