既婚男女7割がレス状態…セックス解決の大前提は「安心できるムードづくり」にある
テクニックでイカせようは男性のエゴ
女性に嫌な態度をとられるくらいなら、セックスはやめておこう……。男性本位の自分勝手な解釈が、セックスレスの原因になっている可能性は十分あるという。
「セックスは、オナニーと違って必ず相手があってのことで、ミスマッチは常に摩擦の原因になります。悩みや不安の根底にあるのもお互いのミスマッチですから、解消するにはきちんと向き合って話をするしかありません。ただし、男性はテクニックを重視し過ぎないこと。調査結果にも、女性をイカせられたかを気にする男性が多い傾向がうかがえますが、大切なのはテクニックではありません。安心感です。たとえば、早漏を気にする男性が頑張って女性に奉仕したつもりでも、何げなく『えっ、もう出ちゃったの?』なんて言われたら傷つくでしょう。そんな男性は次にベッドインするとき、不安で安心できません。女性も同じです。話し合いで性癖やプレーの中身を詰めるだけでなく、安心できるムードづくりをとにかく第一に考えること。日ごろから相手を尊敬し、褒めてハグしたり、手をつないだりすると、ベッドで不安を感じることはありません」
年を重ねて“ごぶさた状態”が続き、久しぶりにパートナーと肌を重ねると、男性はうまく勃起できるか不安になり、女性はしっかり濡れるか心配する。それ以外にも不安のタネはいくつもあるだろう。そういうことを一つずつ潰す、すり合わせが必要だ。話し合いでその作業が済んだとしても急いではいけないという。
「女性は、男性以上に不安感が強いし、久しぶりの逢瀬ならなおさらでしょう。ですから、セックス=ピストンという考えを捨てること。女性の不安を取り除くには、まず手をつないだり、ハグしたりして、不安が解消されるのを待ち、男性を受け入れてもらう状態をつくるのです。女性に受け入れ態勢ができても、年齢や体の状況によっては濡れにくいこともある。そういうときはローションを使って挿入するか、それとも挿入せずペッティングにするか。挿入したとしても、無理にピストンせず、動かずにキスや愛撫するだけでもいい。それが中高年のセックスです。相手の気持ちを汲むことなく、テクニックでイカせようとするのは男性のエゴでしかありません」
TENGAは別の調査で20~69歳の男女計1000人に性癖について聞いている。その中で女性の性感帯を複数回答で挙げてもらったところ、1位はクリトリス(55.8%)で、以下、乳頭(38.6%)、首・うなじ(29.8%)、耳・耳たぶ(29.6%)と続き、膣内(29.4%)は5位。3人に1人でしかない。このことからも、ピストンがそれほど重要でないことが分かるだろう。
同じ調査で性癖を伝えた割合は、男女とも全体で3割ほど。年代別では若いほど高く、20代と30代は約8割で、40代は58.5%、50代は45.2%、60代は33.1%と年齢が上がるほど割合は下がるが、それでも40代と50代でも半数ほどが伝えている。当然性癖を伝えると7割が性的満足度が上がっている。
さあ、妻や彼女と話し合ってみよう。