タカショー 高岡伸夫社長(1)和歌山から世界を目指すガーデンライフメーカー
「そこでの経験がタカショー創業につながる部分は大いにありますね。経営や事業の展開のノウハウを学んだのはもちろんのこと、東京の一極集中型に疑問を抱きました。よく考えたら、アメリカのホーム・デポやウォルマートなど、すべて、地方からなんですよ。逆に行くっていうのはビジネスの一つで、あえて地方から世界へ行くっていう形を取ってもいいのではと直感したのです」
また、高岡氏は、芸能界での経験も、タカショー創業において大きな影響があったと話す。
「競争の厳しい業界は、いくらでも有能な人が集まってくる。競争の厳しい業界より、むしろ遅れた業界を近代化していくほうがいいのではと。そして、とあるオーディションで審査員を務められていた大御所の歌手の方に『基礎ができていない』と言われたことがあり、これは創業の礎を築く際に大きく影響しましたね」
高岡氏は、78年に地元に戻る。80年に元バンドメンバーと妻の淳子さんとタカショーを創業した。 =つづく
(ジャーナリスト・中西美穂)