為替トレンドが約3カ月ぶり「円高・ドル安」水準に…賃上げにも暗雲、この先どうなる?

公開日: 更新日:

適正水準で止まらない可能性も

 そうなると、この先も円高トレンドなのか。円高はどこまで進むのか。日本商工会議所会頭が以前、中小企業にとっての適正水準は「130円前後」と話していた。

「FRB次第です。年内は動かないでしょうから円高基調が続くということになります。来年については、マーケットは米国が利下げすると予想しているので、それが裏切られたらまた円安に流れが変わるかもしれませんが、米国が利下げの方向になれば、円高が続く。

 今夏ごろまでは、1ドル=110円や120円は当分あり得ない、という空気でしたが、円高が進み出したら適正水準で止まらない可能性もあります。いずれにしても、日本はあまりに急激な円安に振れすぎてしまったので、庶民生活まで為替に振り回されるようになってしまいました。値上げされた食品は円高還元で値下げしてもらいたいものです」(斎藤満氏)

 円高が加速すれば、大活況のインバウンド経済への影響大。大企業の業績見通しも不透明になり、春闘の賃上げムードに水を差しかねない。それで物価も下がらなきゃ、庶民は踏んだり蹴ったりだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    大河ドラマ「べらぼう」の制作現場に密着したNHK「100カメ」の舞台裏

  1. 6

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  4. 9

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  5. 10

    トランプ関税への無策に「本気の姿勢を見せろ!」高市早苗氏が石破政権に“啖呵”を切った裏事情