大阪万博準備の“ないない尽くし”パビリオン設計者が明かす…「強行なら能登復興の足かせに」
設備関係の人手が少ない
万博協会の十倉会長は万博と被災地では必要な工事は異なるとして「復興に支障をきたすことはない」と主張するが、すでに万博準備ですら人手が足りていない状況だ。
「建設業界の深刻な人手不足は今に始まったことではありませんが、特に電気や空調など設備関係の職人さんが不足しています。パビリオン内部の設備工事に関する概算を取ると、どこも『人がいない』と口をそろえます。全国の大型プロジェクトに職人さんが駆り出されていて、10社に工事を依頼しても引き受けてもらえない状況です。万博会場は冷水供給による空調設備が導入される予定なのですが、人手だけでなく、その専用機器も足りていないようです。実装できないパビリオンも出てくるのではないか」(前出の1級建築士)
時間もインフラも人手も「ないない尽くし」の万博準備。被災地を最優先に考える政治家もいない。