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渡辺周Tansa 編集長

日本テレビを経て2000年に朝日新聞入社。17年にワセダクロニクル(現Tansa)を創刊、電通と共同通信の癒着を暴く「買われた記事」で、日本外国特派員協会「報道の自由推進賞」。寄付で運営し非営利独立を貫く。ご支援を! https://tansajp.org/information/10731/

献金は「社会貢献」…経団連・十倉雅和会長の大きな勘違い

公開日: 更新日:

「民主主義の維持には相応のコストがかかる。政党に企業がクリーンな寄付をすることは社会貢献の一環で、重要だ」

■社会貢献とは社会からこぼれ落ちる人をなくすこと

 リーマン・ショック後の派遣労働者たちの雇い止めを、09年に取材したことがある。20代の夫婦は派遣会社の寮を追われ、ラブホテルを転々。その後、生活保護で名古屋市内の施設に身を寄せていた。風呂がない。妻は銭湯に通い、夫は節約のためベランダでホースを使って体を洗っていた。妻は「20代で生活保護なんてドン引き。仕事をみつけたら正社員になりたい。子どもがほしいけど、とても産めない」と言った。

「社会貢献」というのは、金の力で政治を動かして、大企業の社員だけを守ることではない。社会からこぼれ落ちる人をなくすことだ。大企業の「我田引水」で今、何が起きているか。経団連の幹部は、大きなビルのオフィスを出て困窮の現場を歩くといい。 (敬称略)

【連載】自民党と企業献金 蜜月の半世紀

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