セブン&アイHD(上)カナダのコンビニ大手が買収提案の衝撃
2000年代はじめに外資系の流通大手による日本市場への参入が相次いだ。カルフールは00年に千葉県に最初の店舗をオープン。続いて、02年にはドイツの流通大手、メトロ、03年にはイギリスのテスコが日本市場に参入した。
しかし、売り上げの伸び悩みなどを理由に、カルフールは05年に、テスコは11年、メトロは21年、それぞれ撤退した。
世界最大手のスーパー、米国のウォルマートも業績が低迷していた西友と資本提携し、08年には完全子会社にしてグルーブの傘下に収めた。だが、特売価格のチラシで集客する食品スーパーや、ネット通販との競争が世界的に激しくなるなか、21年には保有する西友の株式の85%を売却した。
クシュタールがセブンを買収しても、食品スーパー事業の経営は難しいという指摘もある。
それよりなにより、セブン(イトーヨーカ堂)の創業家はどう見ているかを検証してみよう。=つづく