M&A総研HD(下)創業者は33歳…米誌「Forbes」の世界長者番付に最年少でランクイン
前編(15日発売号掲載)では、最近、中小企業のM&Aを巡るトラブルが相次いでいること。トラブルを起こすのは特定の買い手企業であること。そしてこの買い手企業に対して、M&A案件を数件仲介したのが、東証プライム上場のM&A総研ホールディングス(M&A総合研究所)であると書いた。
中小企業のM&Aが活況を呈するにつれ、M&A仲介事業に乗り出す企業が増えており、中小企業庁に登録する業者は3000社に迫る。その中でもM&A総研は、もっとも勢いのある会社だ。
創業は2018年。その4年後には上場を果たす。創業者の佐上峻作社長は33歳。昨年には米「Forbes」誌の日本人長者番付に最年少でランク入りした。
佐上氏は神戸大学在学中に起業。その後サイバーエージェントの子会社に入社した後、EC・メディア事業の会社を立ち上げ、それをPR会社のベクトルに売却すると同時に入社し、M&A業務に従事する。
そこでM&A仲介会社を利用するが、理不尽に感じることが多かった。例えば、成約前に着手金や中間報酬を請求する。それはそれで理由はあるのだが、佐上氏は納得できなかった。