著者のコラム一覧
真保紀一郎経済ジャーナリスト

M&A総研HD(下)創業者は33歳…米誌「Forbes」の世界長者番付に最年少でランクイン

公開日: 更新日:

「これを改善すればもっと生産性の高いM&A仲介ができる」と考えた佐上氏は、M&A総研を立ち上げた。

 その強みを佐上社長はマッチング能力と営業手法にあると説明する。佐上氏はもともとエンジニアでプログラミングに詳しい。マッチングでもAIとビッグデータを活用した独自のシステムを自社開発している。

 営業には、ナンバー2にキーエンス出身者を迎え、キーエンス流の営業可視化やデータ管理を徹底、効率化を図った。

 この2つを原動力に、M&A総研は急成長を果たしてきた。それがなぜ、悪徳買い手企業に手を貸す結果になったのか。

■報酬体系に問題が


 佐上社長は9月19日のM&A仲介協会の会見に出席した際、「悪質な相手とは知らなかった」と弁明するとともに「報酬体系に問題があった」とも語っている。

 M&A総研の営業社員は、仲介報酬に応じてインセンティブを受け取っており、社員の平均年収は2300万円にもなる。つまり、成約すればするほど収入が増える仕組みになっており、それが悪質案件につながったというわけだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇