動かぬ植田日銀 追加利上げ見送りで再び円安「1ドル=160円」到来確実…1月も動けぬ恐れ
米国では18日、FRB(連邦準備制度理事会)のFOMC(連邦公開市場委員会)で、3会合連続の利下げを決定。しかし来年については、これまで4回としていた利下げペースが2回に半減される見通しだ。日米金利差は縮まりにくくなる。日銀の利上げ見送りを受け、19日円安は一気に3円も進み、5カ月ぶりに一時157円台に急落した。
植田日銀は、次の決定会合で利上げするのか。次回は年明け1月23、24日。20日のトランプ政権の再スタートの直後だ。トランプは前回同様、就任初日に追加関税の大統領令を発する可能性がある。そんなタイミングで、日銀はますます利上げしにくくなるのではないか。
「初日の関税引き上げに市場がどう反応するか。トランプトレードで米経済が悪化する不安はないものの、マーケットは混乱する可能性がある。そんな中で日銀が利上げできるのかどうか。そういう意味でも、12月は利上げのチャンスでした」(斎藤満氏)
市場には「次の利上げは遠のいた」との見方が広がっている。円安は160円じゃ止まらないかもしれない。