安倍派幹部「裏金事件」立件見送りはシナリオ通り? 派閥ガタガタで岸田首相は目的達成か

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通常国会後に動きがあるか

 26日から通常国会がスタートしても、検察が捜査を継続するのは自由だ。国会期間中は国会議員の不逮捕特権があるとはいえ、在宅起訴や任意聴取は可能。1989年のリクルート事件では、国会開会中の5月に藤波孝生元官房長官が在宅起訴された例もある。今後の捜査で証拠が固まれば、通常国会後に動きがあってもおかしくない。

 裏金事件で検察に最も食い込んでいた朝日新聞社会部がまだ「立件見送り」と書いていないことも気になる。

「国会召集日までまだ10日あるので、世論の高まり次第では安倍派幹部の立件もあるかもしれない。今回は立件を免れても検察審査会に持ち込まれるのは確実で、裏金事件はまだまだくすぶり続けます。安倍派の議員や秘書が大規模に任意聴取を受けたことが端緒になって、別の事件に発展する可能性もある。いつ終わるかも分からないグレーな状態が続くことは政治的には最悪で、安倍派はしばらく身動きが取れません」(政治評論家・本澤二郎氏)

 そうやって安倍派を生殺しにして党内を掌握することが岸田首相の目的だとしたら、あまりにやり口がエゲツない。

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