近衛文麿は統治権の「最後の守護者」となれなかった「悲劇の宰相」
昭和前期の中に近衛文麿首相を位置づけるならば、「軍部に利用された首相」という語が最もふさわしい。むろんそれは近衛の政治的性格が弱かったということもあるのだが、もっと簡潔にいえば近衛という天皇の側近を通して、軍部は天皇の権力を骨抜きにしたということも言えるだろう。その点を見れば、…
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