兵庫県警巡査が1550万円借金漬け…ギャンブル我慢できず上司の机から3万円ネコババ
実は事件から約1カ月半前の4月3日、巡査は職場で手錠の鍵を紛失し、ちょっとした騒ぎになった。仲間と一緒に捜していると、カバンから本人名義の飲食店の給与明細書が出てきた。それを見た同僚が「どういうことや」と問いただしたところ、巡査は「借金返済のためにバイトをしていた」と白状した。
巡査は競馬や競輪、オートレースなど、スマホで簡単に賭けられるギャンブルにハマり、給料をほとんどつぎ込み、消費者金融から限度額いっぱいまで金を借りていた。それだけでは足りず、家族や同僚からも借金を重ね、総額約1550万円まで膨らんだ。
その返済のため、休日を利用して昨年10月~今年3月に27日間、警備員の仕事をしながら、昨年12月~今年3月に24日間、飲食店で働き、計53万円の副収入を得ていたが、わずかなバイト代など、「焼け石に水」だった。
■散々世話になった末に…
「4月に多額の借金が発覚した際、さすがにお母さんも『手に負えん』とサジを投げ、上司である警部補に『給料の管理をしてくれへんやろうか』と頼んどったんや。警部補は母親に泣きつかれたもんやから何とかしてあげなあかんと思って、管理を引き受けた。現金、預金通帳、キャッシュカードを預かり、給料日がくると一定額の現金を下ろし、必要に応じて携帯電話の支払いなど、その都度渡しとった。巡査の給料は厳重に保管されとったため、それを取り返すのは無理やと諦め、上司の金に手を付けたようや」(捜査事情通)
調べに対し、「上司にはお世話になったのに裏切って申し訳ない」と話しているという。
ひとたび「ギャンブル依存症」に陥ると、金だけでなく、家族や仲間の信頼、仕事まで失い、生活すべてが破綻しかねない。