賞金女王争い 「横峯vs森田」280万円差の“人間模様”
■ツボにはまれば理香子が上
しかし田原紘プロは、「粘りのゴルフでいえば横峯だが、ツボにはまれば爆発力は森田のほうが上」とこう続ける。
「さくらの場合、この日の最終日17番パー5で2オンを狙い、スライスが持ち球なのに逆球のフックボールが出て、あわやグリーン左へ池ポチャというシーンが特徴的です。バックスイングが浅くなるとダウンスイングに思い切りがなくなってひっかけのミスが多い。極端なオーバースイングでインサイドに一気に振り切るときのさくらは怖いものナシだが、トップでシャフトが飛球線とスクエアになった時に不安要素が高まる」
師匠・岡本綾子譲りという森田のきれいなドライバーショットも「プロの目から見ると、自分のものになっていない」と指摘する。
「右にすっぽ抜けることも、左に行くこともある。ミスする方向がひとつなら修正しやすいが、両方向となると、ここ一番のショットで大きなトラブルに見舞われる危険性がある。ただ、肝心の大会になるとパーオン率が高い選手のほうが有利。ショットに安定感があって、パットに集中できるのが強み。森田が最終日17番で15メートルのイーグルパットを決めたのも、ショットの調子がよかったからです」(田原紘プロ)