カーリング女子「インフル禍」拡大で懸念される他国からの“圧力”
「小野寺の分も4人のメンバーで戦おうと話をした」
チームを引っ張るスキップ小笠原歩(35)が、こう振り返った。
初戦、第2戦を迎えた日本にアクシデントが発生した。セカンド小野寺佳歩(22)がインフルエンザで欠場、急きょ控えの吉田知那美(22)を起用して臨んだ韓国戦は黒星スタート。同じ日に行われた世界ランク6位のデンマーク戦は、第8エンド終了時に相手がギブアップ。大会初勝利を挙げると、12日のロシア戦にも勝利、チームは調子を上げている。
だが不安も残る。
インフルエンザの潜伏期間は1~4日間といわれる。小野寺の感染が判明したのは試合前夜。現在は選手村を離れて治療を受けている。メンバーは5日に日本を出発してからずっと一緒に行動してきた。さらに小野寺と吉田、苫米地智子(34)は同部屋で過ごしており、感染している可能性が大アリだ。
ちなみにチームは3人になっても出場は可能。とはいえ、精神的、肉体的疲労は大きくなり、世界ランクで上位の対戦国相手に勝ちは望めない。
今後カーリング女子は、インフルエンザ感染の心配をしながら強豪国の対戦が続くが、本当に怖いのは、「日本を会場から締め出せ」といった各国からのクレームかもしれない。