真央のもう一人の敵 15歳リプニツカヤの「スパルタ特訓」
「団体戦で滑ったから個人戦は少しリラックスできるし、もっといい演技ができると思う」
こう語るロシアのユリア・リプニツカヤは15歳とは思えない落ち着きを見せているが、素顔は恥ずかしがり屋で超内気な少女だ。
「片足を後ろに持ち上げて、背中とピタリ合わせる代名詞の『キャンドルスピン』は、2歳からスパルタ式に母親が行ったストレッチのたまものです。モスクワの学校で熱血コーチによる1日5時間の猛特訓に臨んだのも、リンクに立っていれば人と交わらずに済むという理由もありました。自宅にいるときは、ペットと戯れるくらい。毎日の練習後に口に入れる、ひとかけらのチョコが唯一の楽しみのようです」(現地記者)
浅田真央が優勝した昨年のグランプリファイナルはで2位。「世界で一番強いのは真央」と脱帽していたが、ソチでSP、フリーの両方を滑った団体戦では、短期間で驚くほどの成長ぶりを見せた。
■団体戦後にモスクワでスコア研究
今季は選曲から振り付け、衣装まで、すべて本人の意向をスタッフが尊重したことが大きい。団体戦で金メダルを取ってから、ホームリンクのあるモスクワに一度戻ったのは、練習時間を確保するため。ここで再度、高い得点が出るようにスコアを研究したという。