「被災地復興」振りかざして突き進む 東京五輪のおぞましさ

公開日: 更新日:

 被災地より、何が何でも「金メダル」と言わんばかりだ。
 日本中、いや世界中を震撼させた、あの東日本大震災から3年経ったが、被災地の復興は遅々として進んでいない。「奇跡の一本松」が話題になった陸前高田市のふるさと大使を務めている、日本ゴルフジャーナリスト協会顧問の菅野徳雄氏が、声を荒らげてこう言う。

「関東や関西圏での災害なら、国はもっとスピーディーに対応している。東北の復興が遅れても日本経済に与える影響が少ないから、ほったらかしにされているんですよ」

 今年も3月11日を迎えるにあたり、メディアは思い出したように被災地を取り上げている。10日の朝刊1面も関連記事が多かった。

「ひどい話です。金はあるのに使われていないし、人手、資材不足で公共事業が進まない。福島では原発事故に伴う避難で体調を崩し多くの人が亡くなっている。2020年の東京五輪関連施設の建設が本格的に始まれば、いよいよ東北には人もモノも回ってこない。完全な置き去り状態になります」(前出の菅野氏)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  3. 3

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 4

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  5. 5

    マイナ保険証「期限切れ」迫る1580万件…不親切な「電子証明書5年更新」で資格無効多発の恐れ

  1. 6

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  2. 7

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  3. 8

    Mrs.GREEN APPLEのアイドル化が止まらない…熱愛報道と俳優業加速で新旧ファンが対立も

  4. 9

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  5. 10

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差