ロッテ涌井 巨人戦で“火だるま”に首脳陣ニヤリの理由
「もう少し(状態が)上がってきてくれると思ったが、結局いいボールが1球もなかった。今日の状態じゃ厳しいよね」
12日の試合後、ロッテの伊東監督が呆れるようにこう話したのが、この日の巨人戦で先発した涌井秀章(27)のことだった。
オープン戦2度目の先発ながら、5回を投げて2本塁打を含む9安打8失点。火だるまになったFA右腕に、指揮官が「この回を絶対に抑えようという気持ちがない」とおかんむりなら、川崎投手コーチは「最初は力を(わざと)抑えているのかと思った。もうちょっと持っているものを出してもらわないと」と強い口調で苦言を呈した。
涌井本人は「(フォームの)バランス自体は前回(登板)より良かったんですけど…」と話したが、3月末のシーズン開幕まで残り半月あまり。不安はぬぐえないと見るのが普通だろう。
■首脳陣は大喜び
しかし、チーム関係者によれば、「監督が涌井を突き放しているのは一種のパフォーマンスに過ぎない。むしろ涌井が炎上したことを首脳陣はみんな喜んでいるはず」という。どういうことか。