日ハム大谷 「中6日なら15勝」の障害は栗山監督の逡巡
厚沢投手コーチは大谷について、「打撃に関しては本当によく考えていて、独自の理論もある。ただ、投手については全然考えていない。せめて打撃のことくらい、投手に関してもいろいろと考えながらやってくれればもっとよくなるんだが……」という趣旨のことをボヤいているという。
打撃についてあれこれ考えるのは、少ない練習量、チャンスで結果を出すにはどうすればよいか悩むからではないか。投手として「全然考えていない」のは気になるものの、考えるようになれば、さらなる上積みも期待できる。
日ハムOBがこう言った。
「問題は栗山監督の起用法です。チーム事情を考えたら先発として一日も早く一本立ちさせるべきだし、当初は大谷を開幕2戦目に投げさせる構想だった。なのに開幕2カード目に先発させるプランが浮上したのは、栗山監督が野手としてのスタメンにこだわっているからです」
投打で非凡な大谷の起用法に指揮官が悩むのももっともとはいえ、「中6日で先発」の基本方針まで崩してしまっては去年の二の舞い。先発と先発の間の代打でも十分、二刀流だ。大谷の15勝は指揮官が欲を捨てられるかどうかにかかっている。