ヤ軍・黒田 今季初勝利も不安定なピッチングで残した課題
ベテラン右腕が長いトンネルから抜け出した。
ヤンキース・黒田博樹(39)が7日(日本時間8日)、オリオールズ戦に登板し、6回3分の1を8安打2失点、4三振、無四球で今季初勝利(1敗)を挙げた。本拠地ヤンキースタジアム開幕戦勝利に貢献した。
昨年8月12日のエンゼルス戦以来、約8カ月ぶりの白星を手にしたが、黒田にしては珍しく安定感を欠いた。これまで課題の立ち上がりこそ無失点で乗り切りながら、波に乗り切れない。味方が1点を先制した直後の四回。2死二塁から5番ウィッターズに中前適時打を許した。3点リードの七回には主砲デービスに左越え二塁打されると3連打で1点を献上。いずれも甘く入った変化球を完璧に捉えられた。
■完投が求められるチーム事情
今季の黒田は1試合当たりの球数は95球前後に制限されている。シーズンを通した働きを期待するジラルディ監督の配慮からだ。左腕のサバシアと並ぶ右のエース格だけに当然、少ない球数で、できるだけ長いイニング、最低でも七回まで投げ切ることが求められている。