あの名手が分析 日ハム大谷の足がつるのは「右翼守備が原因」
「投手・大谷の足がつるのは、外野手・大谷が原因かもしれない」
こう言うのは、昨年までヤクルトの一軍外野守備走塁コーチを務めた飯田哲也氏(46)。現役時代、7年連続7度のゴールデングラブ賞を獲得した外野の名手は、日本ハムの大谷翔平(19)が11日の巨人戦、18日の阪神戦に先発登板した際、投球時に立て続けに右足がつったことについてこう分析する。
「先発投手は登板日から4日ほどで足の張りが取れるといわれる。が、大谷は6月1日以降は指名打者として専念しているものの、これまで打者としてだけでなく、右翼も守り続けていた。これでは足が悲鳴を上げてもおかしくない」
外野手は内野手と比べても細かい動きが少ない。右翼守備がそこまで大谷の負担になるのか。
「内野手と比べれば外野手は動きは少ない。ただ、外野手にはカバリングがある。中でも右翼は三塁ゴロ、遊撃ゴロの送球、一塁牽制時、右中間の打球の中堅のカバーなど、目立たないところで多くの動きが求められる。野手に専念していれば話は別だが、投手もやっている大谷にとって、負担は小さくないと思う。しかも、1試合9イニングにフル出場した場合、外野手はベンチからポジションまでの距離を最低18回行き来する。長いシーズンを通してみると、このわずかな負担がじわじわと積み重なっていくもの。大谷が二刀流を続けていくなら、外野守備はやらず、今のように指名打者でやっていくほうがいいと思う」
24日のDeNA戦は雨天中止となったが、大谷はスライドせず、25日に予定通り先発する。「自分のことをしっかりやりたい。足は大丈夫です」と話した怪物が二刀流で成功するには、しばらく右翼守備は封印すべきか。