アルジェリア健闘 32年前の“因縁”再戦にドイツ冷や汗勝利
同大会の1次リーグでドイツ(当時は西ドイツ)、オーストリア、チリと同組だったアルジェリアは当初、劣勢が予想されたが、初戦でドイツを2-1で撃破。2勝1敗・勝ち点4(当時)でグループ突破を濃厚にしていた。グループ最終戦はドイツ(1勝1敗・勝ち点2)-オーストリア(2勝・勝ち点4)戦。オーストリアの勝ちか引き分け、ドイツが2点差以上の勝ちでアルジェリアの2次リーグ進出が決まるはずだった。
ところが、ドイツは開始早々に1点を奪った後は積極的に攻める姿勢を見せず、ロングボールを敵陣に放り込むばかり。結局、試合は1-0でドイツ勝利。この結果、勝ち点4で3カ国が並び、得失点差でアルジェリアが2次リーグ進出を逃したのだった。
アルジェリアはこの不可解なドイツの試合運びを「オーストリアと一緒に2次リーグに進出するため、意図的に1点差で終わった」と指摘。FIFAに強く抗議したが、受け入れられなかった。ドイツに対し、この時の「恨み」「悔しさ」を今も多くの国民は忘れていない。だからこそ、アルジェリアは「ドイツ」相手になると、普段以上に燃え上がるのだが、恨みを晴らすことはできなかった。