しぶとく現役 巨人・高橋由は「代打一振り稼業」が生きる道
巨人の高橋由伸(39)がたった2振りで「代打の神様」に名乗りを上げた。
6日の中日戦で決勝打。5日の試合でも一時逆転となる3ラン本塁打を放ち、原監督も「すごい当たり」と目を細めた。今季は代打で13打点。球団記録まで「あと5」と迫っている。代打打率は・194、今季打率は・222だから、特に代打の成績が突出しているわけではない。打点の多さが勝負強い印象を与えているのだ。
だからだろう。巨人の白石オーナーは前日7日、「4番打者に代打を送ったり、的確な用兵が得点に結び付いている」と原采配を評価。先月21日のソフトバンク戦で4番の村田に代打・高橋由を送った場面は空振り三振。絶好のチャンスで得点できず、試合も敗れているのだが、オーナーにも高橋由は打っているというイメージが刷り込まれているのだ。
実際、決定的な仕事をした先の2試合の前までは、打率・192とからっきし。「今年で引退か」とささやかれる中、たった2試合で球団幹部の好印象を勝ち取った。
臨時コーチでキャンプを訪れた松井秀喜には、現役に固執するようにアドバイスされている。次期監督最有力候補のゴジラがユニホームを着るその日まで、「代打一振り稼業」で、しぶとく現役を続けている可能性は十分ある。