学者が分析 プロ野球「ファイナルS」なぜ盛り上がらない?
実力だけでなく強烈な個性もあった田中やダルビッシュ(28=現レンジャーズ)など、有名どころを片っ端からメジャーに売り払ったツケもあるだろう。各球団ごとに「スターを育てる」という意識も薄い。
それを象徴するのが今季の巨人だ。打順をコロコロ変えた揚げ句、エースと並んでプロ野球の華である4番打者もとっかえひっかえ。村田や阿部をはじめ、今季スタメン4番で出場した選手は7人にも及ぶ。中軸にバントをさせても、原監督は「勝つためにはこれが最善」と胸を張る始末だ。「『4番はどんなことがあっても固定する』と、球団がスターを育てた時代もあった。しかし、勝利至上主義には、そうした夢はない。勝っても負けても、ファンがスカッとするような勝負が減った印象です」(前出の黒田氏)
プロ野球界の盟主といわれた巨人が率先して「没個性」にいそしんでいるのだから、球界のスター不足は加速しかねない。