株主総会でヤリ玉も腐らず 阪神・福留孝介が持つ「芯の強さ」
打撃不振で6月には二軍落ち。親会社の阪急阪神HDの株主総会では、株主から「大リーグで使えなくなった選手を買い漁り、金でチームをつくるのはやめろ」とヤリ玉に挙げられた。実績のある男がファームに行く。気持ちが萎えれば態度にも出る。
しかし、「福留が二軍で腐るなんてとんでもない」とは前出の関係者だ。
「明確なテーマを持ち、自ら率先して若手に交じって自分を追い込んでいた。多くの首脳陣は『こんなところで終わるわけにはいかない』という福留の強い意志を感じ取っていた。最も時間を割いたのが打撃フォームの改造。右足の上げ方を変え、より速くタイミングを取るスイングに変えた。阪神移籍後はタメがつくれず右肩が開いて左肩が下がり、しかもトップからの始動が遅れて差し込まれがちだった。打たなきゃいけないという力みもあったと思うが、実績のある選手が変化を恐れない。不振に陥ってもファンからヤジられても、結果を残すために何をすべきかに集中する。ブレない芯の強さが9月以降の活躍、勝負強さの源になっていると思う」
オイシイところを持っていく裏には、ちゃんと理由があるのだ。