現役時代は首脳陣泣かせ SB工藤新監督のわがまま“武勇伝”
「でも、それはわがまま言って、休み休み投げることができたことも要因でしょ。体質改善なんていっても、ユニホームを着ていた頃はヘビースモーカーでね。喫煙しているところを写真に撮られたり、記事にされることを嫌っていました。健全なアスリートのフリをしていることに嫌悪感を持つ記者もいました」(テレビ関係者)
昔を知る人たちは現役時代の工藤についてはみんなボロクソだが、自分のカラダをそれだけ大事にしてきた者が監督になれば、選手を大事にするとも言えるのではないか。工藤がプロ入りしてから3年間、西武でプレーした評論家の山崎裕之氏は、こんな見方をする。
「現役の時は、程度の差はあっても誰だって自分が一番かわいいものです。でも、監督になったら選手を動かして勝つしかない。選手の言うことをいちいち聞いていたら、チームの統制は取れないし、先を見据えた戦いもできない。今の選手は無理をしない。投手ならひじや肩に違和感があると、すぐにトレーナーに症状を告げてコーチも大事を取らせる。そんな選手たちをどう使っていくのか。手腕を楽しみにしています」
名選手だった長嶋茂雄は、名監督にはなれなかった。「優勝請負人」といわれたわがまま左腕はさて、どんな指揮官になるか。