あやかりネームにゃ二流感しか漂わぬ
わたくしの故郷、九州の別府は「東洋のナポリ」と呼ばれる。盆踊りの歌詞に「♪豊後別府は東洋のナ~ポ~リ~」すっちゃかちゃんというフレーズがあるぐらいだ。だからといってナポリを「西洋の別府」とは呼ばないのと同じ。最初からずぬけていた田中将大や大谷翔平が「北のダルビッシュ」と呼ばれたとは聞かない。
「早く●●のダルビッシュと呼ばれなくなるようにしたい」と言う新人は「あやかりネーム」の二流感に満足できないのだ。
日本陸連は、「和製ボルト」「侍ハードラー」「大阪タケノコムスメ」「日本最速、歩く飛脚」「世界最速の受付嬢」などと世界陸上でメディアが付けたニックネームを「選手本人にいい影響がない」と嫌った。高野連や大学野球がいまだにそれを許しているのは、人気回復のためなら手段を選んでいられないのだと思う。
政界のあやかりは昔から顕著。「今太閤、田中角栄」。「平成の高橋是清、宮沢喜一」。ま、現職の総理も財務大臣もいまだにジイサンにあやかっているぐらいだから漂う二流感にゃため息も出ない。現総理にあやかって「会津のシンゾー」というのが福島から出るとは思えぬ。二流のそのまた二流と呼ばれたいやつぁいないのだ。