阪神狙った大砲に巨人食指…決め手なきセ球団の助っ人偏重
セ・リーグは首位から最下位まで6ゲーム差というまれに見る大混戦。勝率5割以上は首位の阪神と巨人のみ。低レベルの争いから抜け出すべく、各球団はグラウンド外でも火花を散らしている。
首位の阪神は、開幕から不調が続いたマートンに代わる「7人目の助っ人」の獲得調査を行ってきた。だが、そのマートンが28日のDeNA戦で3戦連続のマルチ安打を放って復調気配を見せると、29日には一部スポーツ紙が「新外国人獲得を凍結する方針が固まった模様」と報じた。
リストアップされていたとみられるのが、外野手のカルロス・ペゲーロ(28=レッドソックス3A)。左の強打者で、メジャー通算は103試合で13本塁打。昨季はロイヤルズ3Aで打率.266、30本塁打、76打点をマークした。今季はレンジャーズ、レッドソックスと渡り歩き、今月中旬にマイナー降格。29日現在、3Aでは12試合で打率.404、4本塁打と大暴れしていて、28歳と若く、伸びしろにも期待できる。メジャーに詳しいスポーツライターの友成那智氏が言う。
「レッドソックスは簡単には放出しないでしょうが、阪神が撤退したとすればもったいない話。ペゲーロは昨年、ドミニカのウインターリーグで本塁打王を獲得した長距離砲。中日が獲得に乗り出したが、当時の所属先であるロイヤルズが外野の“保険”として抱えていたこともあり、交渉が難航した。メジャー投手のスピード、パワーには対応できないものの、日本では中軸打者としての活躍が期待できる。3Aでは、過去、ロイヤルズ3Aで30本以上を記録したブラゼル(西武、阪神)、ガイエル(ヤクルト)という成功例もある」