「32試合連続安打」を捨てて四球選んだ西武・秋山の“矜持”

公開日: 更新日:

 その瞬間、西武プリンスドームがタメ息に包まれた。

 同点の延長十回裏1死走者なし。あと2試合で33試合連続安打のプロ野球記録に並ぶ西武の秋山翔吾(27)は、そこまで4打数ノーヒット。延長戦に入ったおかげで回ってきた5打席目は、しかし、四球だった。この瞬間、連続試合安打は「31」でストップした。

 マウンド上は楽天の青山。フルカウントからの6球目は、外角にわずか外れたストレート。秋山のバットコントロールをもってすれば安打も狙えた球だった。

「打っていいという指示があったんですけど、やっぱり(チームが)連敗している中で、自分勝手なバッティングはできない。チームの流れも悪くなるので。我慢しました」とはヒーローインタビューでの本人。

 そしてベンチ裏に戻ると、こう続けた。

「(記録ストップは)相手が上ということ。でも、フォアボールで塁に出られたので、自分の中ではすがすがしい感じでした。きょうのような場面が来たらまた打ちにいかない? そうですね。塁に出ることを考えているので」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…