奪三振記録より野手を刺激する阪神メッセの“フルスイング”
「疲れはないよ。とにかく僕にボールさえ渡してくれたら、しっかり投げるよ」
阪神メッセンジャー(33)は26日のDeNA戦で7回5安打無失点で7勝目を挙げると、胸を張ってこう言った。
三回には先頭の山口を見逃し三振に取り、歴代外国人投手単独4位となる通算859奪三振。昨年は最多勝の他に、2年連続となる奪三振のタイトルも手にしたこの助っ人右腕は、バットを持っても頼もしい。この日も第2打席で投手強襲安打を放ったように、198センチ、121キロの巨漢によるフルスイングは相手投手にとっては不気味だ。ここまで18試合、31打数2安打、打率.065も三振は10と少ない。昨年は7安打で7打点をたたき出している。
阪神の先発3本柱は比較的打撃がいい。もっか8勝で勝ち頭の藤浪は、ここまで17試合で36打数6安打4打点。打率.167、得点圏打率.444。7勝9敗の能見も16試合、32打数6安打2打点。打率.188、得点圏打率.250とまずまずだ。
この点についてある阪神OBは「投手は自軍の貧打線を信頼していない。自分で打つしかないと思っているんだよ。メッセは打席で常に打つ気満々だろ。あの姿に野手陣は刺激を受けていると思うよ」と言う。