マエケンのメジャー行き阻みそうな広島ジョンソンの快進撃
エースの胸中は複雑だろう。
広島の左腕・ジョンソン(30)が10日の中日戦に先発。八回2死まで無安打無得点の好投で今季11勝目を挙げた。
「ノーヒットノーランはやりたかったけど、チームが勝ったので良かった」とジョンソン。
防御率は両リーグ唯一の1点台(1.90)をキープ。勝ち星もトップの同僚・前田健や阪神・藤浪(ともに12勝)らに迫り、「投手2冠」を視野に入れている。
こうなると困るのは前田健だ。昨オフ、ポスティング(入札制度)によるメジャー移籍を球団に直訴したものの認められず断念。今季、改めて「チームのリーグ優勝+個人タイトル」を置き土産に、海を渡るつもりでいた。
ジョンソンが快投を続ければ、最も近い最多勝のタイトルを持っていかれるかもしれない。
「仮にリーグ優勝すれば、タイトルを取らなくても松田オーナーは気持ちよく送り出してくれるはず。ただ、現時点で同率首位の阪神、ヤクルトとは4.5ゲーム差ですから残り試合(20)を考えれば優勝は厳しい。となれば、少なくともメジャー移籍の条件は最多勝と現在リーグ3位の防御率(2.08)のタイトルです。そこにチームメートのジョンソンが立ちはだかるわけですから。本人は内心はドキドキでしょう」(チーム関係者)
1年契約のジョンソンは契約延長が濃厚。好成績を残して現在の年俸(7000万円)からの大幅アップを狙っているだけに、マエケンにとってはますます厄介である。