<第1回>「出雲さえ乗り切ったら大学駅伝3冠はいける」
しかし、自信は? と聞くと「9割くらいはあります」とこともなげに言い切った。史上4校目の偉業達成に手応えを感じているのだろう。
今年の箱根駅伝は優勝したとはいえ、狙いにいった勝利ではなかった。「シーズン当初は、次の年(16年)の箱根で勝つために(15年の箱根で)先頭争いをしよう――と選手たちには話をしました。箱根では、ウチはまだ一度も先頭に立ったことがないのですから。プレッシャーがない中、チャレンジャーとして臨んだことがプラスに働き、優勝できたんじゃないですかね」と振り返る。
現4年生には、箱根駅伝の5区で“山の神”と称された神野大地、高校時代から世代トップクラスの実力を誇る久保田和真といった強力な顔ぶれが揃っている。
彼らが最上級生として迎える年明けの箱根駅伝こそが、あくまで「優勝を狙って」臨むレース。今年1月の箱根は、そのための“ステップ”という位置付けだった。
「それが動的ストレッチやコアトレーニングを導入することで故障者が減りました。部員たちが練習の後、疲れを残さないようになって、余裕を持って練習に取り組むことができました」