日本人プロは見習いたい A・スコットが生む観客との一体感

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 ゴルフジャーナリストの大久保大二郎氏がこう言う。

「スコットはマナーも良く、スマイルもいい。ギャラリーに対しても、試合を見に来てくれてありがとうという感謝の気持ちがプレーにあふれていますね。だからワンオン狙いをしてギャラリーを沸かせたりする。さすが世界ランク14位につけるトッププロです。首位と7打差で残り36ホールの逆転プランを練っているのでしょう。それが米ツアー一流選手の戦い方です。マスターズチャンプがせっかく2年連続で出場してくれるのですから、ひと目そのプレーを間近で観戦するのは入場料5000円(決勝ラウンド)を払っても十分価値がありますね」

 世界で戦うトッププロには、ギャラリーを引き付ける魅力がある。それは度肝を抜くプレーだけでなく、服装やコメント、立ち居振る舞いの全てが洗練されているからだ。ギャラリーはスーパーショットに惜しみない拍手で選手を称え、選手と観客が一体となって試合を盛り上げる。それが米ツアーであり、欧州ツアーなのだが、残念ながらこれが日本ツアーには欠けている。日本人プロは自分が稼ぐことに一生懸命で、観客と一緒になって試合を盛り上げようという気概がゼロ。大会2日目は3484人のギャラリーの多くがスコットについて歩いたのも他にめぼしいプロがいなかったからだろう。

 スコットは昨年、賞金(115万円)をそっくりジュニアゴルフ育成のために寄付した。これが本物のプロゴルファーであり、日本人プロはツメの垢を煎じて飲んだ方がいい。

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