即戦力ドラ1候補 明大上原の強みは直球より「3つの変化球」
サウスポーでコントロールできる変化球が1つあれば、プロで働ける。
これは長くプロのスカウトを務めたある方の〈黄金則〉。それを3つ持っている。
スライダーはスッと斜めにすべる。
チェンジアップはなんの回転もせずに、黙ってこっちへ向かってくる。
そして、フォーク。目の前でフッとタテに消える。
どの変化球も、音もなくミットの中におさまって、大きく激しく動くボールはない。
そこがいい。変化球は密やかに。打者に気づかれないほどに、こっそり動いて芯をはずす。
今年も大学生投手は人材が濃い。
故障からの回復具合が心配されるが、駒沢大の左腕・今永昇太と富士大の本格派右腕・多和田真三郎は、体調さえ万全に戻れば、1年目のあたまからローテーションで活躍してもおかしくない実力者たち。
春にぐっと成長し、そしてこの秋、さらに急激に安定感を増している大阪商業大・岡田明丈の潜在能力は高い。大学生でも将来性が魅力。3年後、コンスタントに140キロ後半をマークする快速球とタテの変化でエース格の存在に。そんなイメージが私の中にできている。