西武1位・多和田の地元はドラフト当日“住民総出”で大宴会
「昔は小学校、中学校、高校にそれぞれ子供がいて、全員が野球をしていましたからね。休日は試合が重なるから、グラウンドへの送り迎えは妻と手分けしてやっていた。大変だったけど、それがなくなると寂しいもんです。真三郎が富士大学に進学した後は、『休みの日は何をするか』なんて妻と話したもんです」
こう話すのは西武ドラフト1位・多和田真三郎(22)の父・真次さん(57)だ。
多和田は3兄弟の末っ子。長男の真一郎さん(28)は沖縄県内で就職、次男の真太郎さん(26)は地元中城村の役場に勤めており、いずれも結婚して家を出ている。
鉄骨工事業を営む真次さんが主に行っているのが、鉄骨のドブ漬け。溶かした亜鉛を鉄骨に塗り、サビを防止する作業のこと。
「400度の高熱で亜鉛を溶かすわけですからね。ただでさえ沖縄は暑いですから、夏は大変ですよ。工場勤務? まあ、立ち会いの業者のようなものです」
真次さんは沖縄を出て愛知県で働いている時に、福井県出身のもと子さん(56)と出会った。そこで結婚した後、生まれ故郷である中頭郡中城村に帰ってきた。3人の子供は自然豊かなこの村で生まれ育った。