DeNA筒香に横浜高校OB初の名球会入りを期待
3位に終わった「プレミア12」で日本代表の4番も任された教え子の筒香(DeNA)に言いたいことがある。
今季は上々の成績。138試合の出場で、打率.317、24本塁打、93打点、157安打など、主な項目はすべて自己最高をマークした。ただひとつ苦言を呈するなら、本塁打の数が少ないことだ。
本拠地の横浜スタジアムは両翼94メートル、中堅118メートル。その分フェンスが高いとはいえ、他より狭い球場だ。春から秋のシーズン中の大部分の日は、バックネットからバックスクリーン方向へ「ホームラン風」といわれる追い風が吹く。筒香なら40本塁打できる条件が揃っているのだ。タイトルを取った山田(ヤクルト)は38本。日本人選手に14本も差をつけられたという現実を直視しなければならない。
「反対方向を意識している」とのコメントを新聞紙上でよく見る。手元まで引きつけることでボール球を見極められるようになり、打率が上がった。この考え方は間違ってはいない。ただ、意識し過ぎて振り遅れることも少なくない。筒香のパワーがあれば、反対方向でもスタンドに放り込めるが、芯でとらえてもライナー性の打球が多い。