ひしめく先発10人 ドジャース前田「ローテ落ち」に現実味
スポーツライターの友成那智氏はこう言った。
「万全の状態なら確実に2ケタ勝利が計算できる柳が開幕から使えるメドが立っているし、若手右腕のボルシンガーも含めて前田の代わりが務まる投手はドジャースにいくらでもいるのです。前田はオープン戦で打ち込まれて防御率が5点台に達するようなら、先発失格の烙印を押されかねません。ケガでもしない限り開幕前にマイナー降格するのは考えにくいが、中継ぎで起用される可能性は十分あります。それに今季中盤にはマッカーシーが復帰し、終盤にはシエラの先発起用も予定されています。開幕時にローテ入りできないようでは、当分の間は先発で起用されることはないと思いますね」
前田は健康診断で肩肘の異常が見つかり、故障リスクが高い。8年契約を結んだとはいえ、「総額30億円は、8年間のうち2~3シーズン働いてくれればいいという計算をもとにはじき出された金額」という声も球団内部にはある。
結果を出そうと必要以上に力めば、日本のプロ野球と比べて大きく滑りやすいメジャー公認球や硬いマウンドが負担になって、肘や肩をむしばむ可能性だって出てくる。そうなったら先発ローテ入りどころか開幕メジャーもピンチ。相手チームと戦う以前に、前田の前にはいくつもの高い壁が立ちはだかっているのだ。